あらすじ
ゴッサム大学は連日の強盗や器物損壊のためにチャリティが開かれるほど困窮していた。
それらの犯人は、非人道的な研究で大学を追われ、復讐に燃えるクレイン博士だった。
スケアクロウを名乗り、カカシのようなコスチュームを着て、破壊活動や研究資金を稼ぐための強盗を繰り返すクレイン博士。警備員を心の内に抱える恐怖を幻覚として見せつける『恐怖ガス』によって無力化し、やすやすと大学の金庫に侵入する。
そこにバットマンが駆けつけ犯行を止めようとするが、恐怖ガスで返り討ちにあってしまう。
バットマンの抱える内なる恐怖とは、自分に対し失望する亡き父の姿だった…

映画バットマン・ビギンズでもおなじみ、スケアクロウの初登場回です

以降ネタバレと感想

スケアクロウの精神攻撃を食らうバットマン

この回はスケアクロウのオリジンを語ると同時に、ブルース・ウェインとしてのバットマンが内心の弱い部分を垣間見せるエピソードですね。

大学のチャリティパーティで生前の父を知る教授に挨拶したブルースが、「ウェイン社の跡継ぎがこんな道楽息子で、君の父親は君のことを恥じていることだろう」と痛烈に批判されて見せる複雑な表情がやるせないです。
バットマンであることを隠すためにプレイボーイを演じているとはいえ、敬愛する父を持ちだして批判されたらそりゃ辛いよね…

また、ブルースが弱った時にいつも優しくフォローしてくれるアルフレッドの描写も素晴らしい。
亡き父が今の自分を一族の恥だとなじる幻覚に取り憑かれて憔悴していくブルースに、「お父上はあなたを誇りに思っているに決まってますよ。なぜなら、私があなたを誇りに思っているからです」と語りかけるアルフレッドの優しさが沁みる。
アルフレッドあってのブルース、アルフレッドあってのバットマンなんだと感じさせてくれるやりとりです。

それにしても、バットマン・ビギンズではキリアン・マーフィが演じていたのでスケアクロウには線の細いイケメンの印象が付いちゃってたんですが、アニメ版スケアクロウの素顔の気持ち悪いことw
根暗な少年時代を過ごしたマッドサイエンティストとしてはこっちの方が正しいんでしょうけど。

オチのスケアクロウ " No, No! " バットマン " Oh, Yes. " のやり取りはなぜかジョジョ連想して笑っちゃいましたw
やっぱり全体的にJustice Leagueのときよりお茶目だよなあ、バットマン。